めっき後の外観不良として打痕や擦り傷といった傷の他にスクラッチと呼ばれる不良があります。

スクラッチについては下記の記事にてご紹介させていただいております。






今回は円筒研削時に発生するスクラッチと合わせてブレ受け筋、送り目についてを説明します。

円筒研削の記事についてはこちらをご覧ください。






目次

  • スクラッチ
  • ブレ受け筋
  • 送りマーク


スクラッチ

スクラッチ

主に研削時に砥粒が脱落したことにより挟み込まれてできたひっかき傷。

下地にできたものは下地の段階で処理しておかないと、めっき後の仕上げ磨き時に取り切れないこともあります。


スクラッチ


研磨品はスクラッチを皆無にすることが難しい G研磨仕上げの品物はスクラッチを皆無にすることは不可能です。
当社の社内G研磨では研削水の浄化によりスクラッチは大変少ないのですがそれでも0にはできません。

研削によるスクラッチは除去することは可能です。 もしスクラッチがNGな場合はバフ研磨やバーチカル研磨で除去する必要があります。
ただしここでいうスクラッチとはつめで引っかかるようなレベルのひっかき傷であり、バフ研磨やバーチカル研磨においても砥粒の脱落によるスクラッチは避けられません。

ですが、バフ研磨やバーチカル研磨で発生するスクラッチに関しては小さなものが残る程度で見た目ではわからないケースがほとんどです。


ブレ受け筋

ブレ受け筋

研削時に振れ止めを使用したことによる円周方向についた筋のような跡。
外径に対して面長や全長が長くなってくると研削時に振れが発生し、加工が難しくなるため砥石と反対側に振れ止めを使用することがあります。

振れ止めを回転する品物に押し当てながら研削するため、当たり続けた箇所が加工後に表面に筋となって残ります。

ブレ受け筋


ブレ受け筋がNGの場合は、振れ止めを使用せずに加工するか、研削後にバフ研磨やバーチカル研磨を後工程で加工することで除去できます。



送り目

送り目
送り目

送りマークとも呼ばれ、切削時の砥石の送りにより斜めにうっすら入った模様のことです。




使用用途によっては表面粗さ計では拾えないわずかな段差が製品に転写することがありNGとするお客様もいます。

研削後にバフ研磨やバーチカル研磨をすることで除去が可能です。
ただし、バフ研磨やバーチカル研磨でも厳密には送り目はあるため、面粗度だけなく仕上げ方法もお客様の仕様に合わせて選定が必要です。





いかがだったでしょうか?

今回は円筒研削時に発生するスクラッチ、ブレ受け筋、送り目について説明させていただきました。
現状のロールに起きている問題について改善のご要望がありましたら、ぜひお問い合わせ下さい。
よろしくお願いします。




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