めっき屋 営業マンのブログをご覧いただきありがとうございます。
今回はお客様より製作・表面処理ともに良く注文をいただいておりますクラウンロールの種類と効果についてご紹介させていただきます。
そもそもロールってなに?って方はこちらからご覧下さい。
工業用ロールの製造方法について【旋盤仕上げまで】
目次
- クラウンロールとは
- 用途について
- クラウンロールの製作、表面処理承ります!
クラウンロールとは
クラウンロールはロール面長部の中央部寸法をロールの端部寸法よりも高くしたロールのことで円弧のように仕上げたものをラジアルクラウン、テーパー形状を繋いで仕上げたものをテーパークラウンと呼んでいます。
反対にロール中央部寸法よりロール端部寸法を高くしてクラウンロールとは反対の形状に仕上げたものを逆クラウン(コンケーブ)と呼んでいます。
ラジアルクラウン
中央部の寸法がロール面長部の中で最も大きい形状になっているクラウン加工です。
中央から端にかけて円弧を描くように寸法が低くなるように加工されています。
テーパークラウン
中央部の寸法がロール面長部の中で最も大きい形状になっているクラウン加工です。
中央から端にかけて低くなるようにテーパーを繋いで加工されています。
逆クラウン(コンケーブ)
中央部の寸法がロール面長部の中で最も小さい形状になっているクラウン加工です。
中央から端にかけて円弧を描くように寸法が高くなるように加工されています。
使用用途について
たわみの抑制やニップを均一にする役割があるほかフィルムのシワ伸ばし目的など様々な用途で使用されています。
ワークがロールの上側を通る場合におけるたわみ抑制効果
ロール径に対して面長が長いような細長い形状をしたロールは、軸受けした際に自重でたわみやすいというデメリットがあります。
ロール径を大きくすることで強度を上げてたわみを抑制することも可能ですが、ロール重量が増えてしまいます。
クラウン加工を適切に行うことで、自重によりたわみが発生してもロール上部はたわみによりまっすぐな状態で使用することが可能になります。
圧延時のニップの均一化
過度にニップをかける際、ロールの端の方に力が集中するためロール中央部付近のニップが甘くなり、製品の厚みにばらつきが出る場合があります。
クラウン加工を適切に施すことにより、荷重がかかった状態で圧力が均一になるので、製品の厚みが安定します。
ワークの蛇行防止
回転した際にロール径が大きい箇所ほど周速が早くなります。
回転速度は同じでも円周で考えた場合に径が大きい方が1回転した際に進んだ距離としては長くなるので、クラウン形状では中央の周速が一番早くなります。
周速が早い中央に張力が働き、製品が中央に引っ張られるので製品の蛇行を抑制できます。
ワークのしわ伸ばし効果
上記の逆パターンで逆クラウン形状では端の周速が一番早くなります。
周速が早い両端に張力が働くため、製品が両端に引っ張られるので製品のしわ伸ばし効果が期待できます。
クラウンロールの製作、表面処理承ります!!
いかがだったでしょうか?
弊社ではクラウンロールの製作、表面処理を承っております。
高精度研磨機による精度3μ以下でのクラウン加工や鏡面研磨機による表面粗度0.05S以下の超鏡面作も可能です。
また既存ロールのクラウン値の測定及び、予備ロールの新規製作、クラウンロールの修理も可能です。
新規クラウン値の設定に関してはお打ち合わせが必要です。
クラウンロールの製作なら弊社まで!精密ロール、超鏡面も対応可能です。
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