めっき屋営業マンのブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は研磨逃げについてのお話です。
目次
- 研削(研磨)時の問題点
- 研磨逃げとは
- 研磨逃げの形状
- まとめ
研削(研磨)時の問題点
軸部などの段差を研削(研磨)する際に問題になるのが隅部です。
なるべく際まで研削(研磨)をしたいところですがRもあるため、隅部の研削(研磨)には限度があり、どうしても研削(研磨)できない場所が発生して境目に段差ができます。
通常、研削(研磨)による取り代は径で0.2~0.4㎜ほどつけるので0.4㎜の取り代があったケースだと 0.2㎜の段差ができることになります。
段差は外観上悪いだけでなく、部品が取り付かないなど使用上問題になるケースもあります。
段差ができた後に旋盤で除去するのでは作業工程が1工程増えてコストアップに繋がります。
理想的ではありませんよね。
そこで研磨逃げがこの問題を解決してくれます。
研磨逃げとは
研磨逃げとは研削時に砥石が当たらない部分をあらかじめ凹ませておくことで逃げの箇所以外を研削(研磨)できるようにする手法です。
ヌスミや逃げ溝とも呼ばれます。
予め仕上げ寸法よりも深い溝を加工します。
仕上げ寸法より深い溝を作ることにより、研削(研磨)後に残る段差は凹みとなり、部品等の取り付け時に干渉を防ぐことができます。
研磨逃げの形状
弊社では研磨の形状により、研磨逃げA・研磨逃げBと名前をつけて使い分けています。
✓研磨逃げA
径方向及び端面側の両方に研磨逃げを作ります。 端面にも研削(研磨)が必要な際に加工することで軸だけでなく、端面も加工が可能になります。✓研磨逃げB
径方向のみに研磨逃げを作ります。 端面には加工をしない場合はこの逃げ加工をおこないます。まとめ
研磨逃げは旋盤加工時に研削が当たらなくても大丈夫なように凹みを作ることで研削時のトラブルや加工を可能にする手法です。
弊社では端面を研削するかどうかで研磨逃げAと研磨逃げBを使い分けています。
研磨逃げを作らなかった場合は、段差ができるのは加工上仕方のないことであり、除去は旋盤でする必要があります。
弊社では製作加工の際に研磨逃げの指示をしているので段差による不具合はありませんが、お客様で研削前までの加工を手配されるのであれば指示漏れがないように気を付けてもらう必要があります。
どのような逃げにすれば良いのか変わらない場合は気軽にお問い合わせ下さい。
以上です。
弊社はクロムめっきとロールのトータルサプライヤーです。
クロムめっきやロールに関する技術的な質問やお困りごとがあればお気軽にお問い合わせください。
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