内部Niめっき

いつもめっき屋営業マンのブログを閲覧いただきありがとうございます。


本日は、フィルム成形等に使用される冷却ロールに関して、寿命を高める方法についてのお話です。



目次

  • 内部洗浄だけでは解決できない問題
  • 防錆効果を高める手段について
  • ロールを長くご使用いただくために


内部洗浄だけでは解決できない問題がある

内部洗浄の目的の一つは腐食の除去

ロール内部洗浄後排出物(鉄さび)
以前に冷却ロールに温度ムラが発生して生産に支障をきたすほどひどくなった場合に、
内部洗浄作業を行うことでそれらの問題を解消することができるというお話は過去のブログにて説明させて頂きました。
(温度ムラは熱媒として主に使用される水もしくは温水により、内部に腐食が発生したり、あるいは配管内に蓄積したスケールなどの要因で流れが堰き止められるなどし、冷却効率が悪くなることが原因で起きます。)



内部洗浄について

内部洗浄では腐食は止まらない

しかしながら、内部洗浄により腐食を除去したとしてもその効果は
一時的なものであり、時間が経つにつれて腐食は再び進んでいきます。



A-30-177-2818


上記の写真は過去にお客様から依頼を受け内部の調査をおこなったロールです。冷却ロールの表面を切断して内筒の腐食状況を確認しました。流路の補助をしていたスパイラルフィンは腐食により本当にあったのかも分からないほどにボロボロなってました。
腐食への対策を取るのであれば錆に強いSUS材を使うのが一番ですが、材料代が高価なためにコストの面で鉄材を選定しているケースがほとんどであり、熱媒である水によって金属の腐食は進んでいきます。

防錆効果を高める手段について

無電解ニッケルめっきで防錆効果UP!

その腐食に対する防錆効果を高める手段が流路への
無電解ニッケルめっきの施工です。
無電解ニッケルめっきは防錆効果に優れているだけでなく、複雑な形状でも均一にめっきを付けることが可能です。
冷却ロールの内部に無電解ニッケルめっきを施工することにより、
防錆効果が高まり腐食のスピードを抑えることができます!



A-33-078NIめっき内筒

上記は鉄材に無電解ニッケルめっきを施工した内筒の写真です。膜厚15μ施工しています。
弊社ではめっき厚15μから承っており、より防錆効果を高めたい場合は50μまでめっきの施工が可能です。


ロールを長くご使用いただくために

せっかく購入したロールが表面は使えるのに内部の腐食で使用不可になるのはもったいないと思いませんか?

初期コストは上がりますが、無電解ニッケルめっきをすることで現在ご使用になられている冷却ロールの寿命を長くすることができる可能性があります。
※ただし、無電解ニッケルめっきしたロールの内部洗浄をする場合は洗浄液によってはめっきを溶解させる可能性があるため注意が必要です。


冷却ロールの寿命でお困りになられている場合は流路へ無電解ニッケルめっきを施工してみてはいかがでしょうか?

以上、今回は冷却ロール流路内の防錆効果を高める方法についてでした。




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