以前のブログで
カラーチェック(染色浸透探傷試験)とは
焼きバメについて
溶接の前後に行っている加工についてご紹介させていただきましたが、
今回はロール製作には欠かせない溶接のお話です。
そもそもロールってどうやってつくるの?って方はこちらからご覧下さい。
工業用ロールの製造方法について【旋盤仕上げまで】
目次
- 溶接とは
- アーク溶接について
- まとめ
溶接とは
溶接とは、2個以上の金属材料をつなぎ、一体化された一つの部材にする加工方法です。
接合部に、熱又は圧力もしくはその両者を加え、必要があれば適当な溶加材を加えて、接合部に連続性を持たせます。
弊社では被覆アーク溶接、TIG溶接(アルゴン溶接)、CO2溶接(半自動溶接)の3種類のアーク溶接を行っています。
アーク溶接について
アーク溶接とはアークと呼ばれる放電現象を熱源とした高熱により、母材と溶加材、あるいは溶接棒を溶融させて一体化する接合法です。
溶接棒、溶接ワイヤーなどの電極を母材と呼ばれる溶接対象に接触させて通電させた後、双方を引き離すことで母材と電極の間にアークが発生します。発生したアークの温度は5,000 ℃から20,000 ℃程度あり、この熱源により金属を溶融させて接合します。アーク溶接では、大気中の酸素・水素・窒素が溶接個所に触れると金属が酸化・窒化し、水泡などの溶接不良を引き起こします。
このような事態を避けるため、アーク溶接中は大気を遮断するためにシールドガスが使用されます。シールドガスは、アルゴンやヘリウムといった不活性ガスや、安価な炭酸ガスが使われます。単種類のガスを使用する場合とガスを混合して使用する場合があります。
弊社が所持するアーク溶接機
アーク溶接機には放電電極が溶ける消耗電極式と、放電電極が溶けない非消耗電極式とがあります。【被覆アーク溶接】
消耗電極式アーク溶接法の一種で、母材と同材質の金属棒(被覆アーク溶接棒)を電極とし、この心線と母材との間に形成されるアークを熱源とする溶接法です。心線の被覆から生成されるガスやガラス状のスラグで溶けている金属を覆って溶接するため、ガスやスラグによるシールドに加え溶接棒先端の被覆筒の形成などにより現場溶接での風などの影響を受けにくいというメリットがあります。古くから用いられ、原理的に手で行う溶接法であることから「手溶接」と呼ばれることもあります。
【TIG(ティグ)溶接(アルゴン溶接)】
非消耗電極式アーク溶接法の一種で放電用電極としてタングステンを使用し、アルゴンガスやヘリウムガスといった不活性ガスをシールドガスとして使用する溶接機械をTIG溶接機といいます。電極のタングステンは消耗せず、別の溶接棒をアーク中に溶融して母材を溶接します。火花を飛び散らさずに、ステンレスやアルミ、鉄など、さまざまな金属の溶接に対応します。
【CO2溶接(半自動溶接)】
消耗電極式アーク溶接法の一種で炭酸ガスを使う半自動溶接を「CO2溶接」と呼びます。この加工方法は、主に鉄の溶接で利用されます。半自動溶接は電極と溶加材を兼ねた溶接ワイヤーが自動送りされることから半自動溶接と呼ばれています。溶け込みが深いことが特徴です。ワイヤーにめっきがついているため、溶接時に出るガスが人体に良くないので使用には注意が必要です。まとめ
被覆アーク溶接⇒溶接者による差が出やすい反面、最も強度を持たせやすい。また溶接スピードも早い。
TIG溶接⇒熱ひずみによる母材への影響が少ない。
CO2溶接⇒溶接棒の交換が不要なため、連続した作業に向いている。
以上が弊社の溶接設備の説明になります。
弊社では作業性や必要とされる強度に合わせて適切な溶接方法を選定して作業に当たっています。
ロール製作は弊社へぜひともご依頼下さい!
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FAX:06-6939-1503
ホームページ : http://www.otec-kk.co.jp/
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