よくお客様から「ロールの梱包について教えてほしい」、「どのような状態で納品しているの?」というご質問をいただくことがあります。 オテックでは納品するまでにキズや錆、凹みのリスクを減らすため、梱包方法に様々な工夫を行っています。 今回はロールの梱包方法について、一部ではありますが、ご紹介させていただきます。

そもそもロールやクロムめっきってなに?って方はこちらからご覧下さい。
工業用ロールの製造方法について【旋盤仕上げまで】 
クロムめっきってどんなもの?【初心者でも分かるめっきの基礎知識】


目次

  • めっき加工品の梱包
  • めっき品以外の梱包


めっき加工品の梱包

めっき加工後研磨仕上げ、バフ仕上げの品物の梱包です
この梱包はオテックで一番多く行われています。手順としては、下記の通りです。


①ロール表面にクラフト紙を巻く。
クラフト紙が仕上がった表面を包み込むため、ロールにキズが入らなくなります。

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※仕上がり次第、水気をふき取ってクラフト紙を巻いていきます。
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※クラフト紙の保管方法。かけておくことで汚れてしまうことが少なくなります。

②クラフト紙の上から段ボールを巻く
段ボールがクッションの役割をはたし、衝撃に強くなります。また、径によって使用する段ボールを使い分けています。


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※薄い段ボール。径が比較的小さいもので使用します。
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※厚い段ボール。こちらは径が大きいもので使用します。
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※段ボールで巻いた状態。

③縄でロールを縛る
ロールを直接地面に置くといくら段ボールを巻いているとはいえ、表面に凹みなどの不具合が起きる可能性があります。しかし縄を巻くことで、ロール本体が地面と接しなくなったり、ロール同士の衝突を防ぐことができます。


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※中央部 縄を巻くことで段ボールがずれてしまうことを防ぐ役割もあります。
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端部 縄自体を端のほうに寄せて凹みやすいロールの角部を保護しています。



めっき品以外の梱包


めっき品以外の梱包の見た目は研磨仕上げ、バフ仕上げの物と全く変わりません。ロール表面を紙で包み、上から段ボール、縄を巻いていきます。しかし、唯一違う点はクラフト紙のかわりに防錆紙を巻いている点です。防錆紙は名前の通り、防錆効果を持っている紙です。これを表面に巻くことでロールを腐食から守ることができます。(何も表面処理していない鉄材はめっき仕上げのものと違い、腐食しやすい)
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※巻き方はクラフト紙と同じです。
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※こちらもクラフト紙と同様、直置きせず、かけて保管しています。

いかがでしょうか。めっきが硬い、腐食に強いとはいえ、梱包を行わず輸送すればキズ・凹み、錆の発生につながってしまいます。そういった不具合を避けるため、オテックでは梱包方法を厳しく管理しています。また、最初に述べていましたが、今回ご紹介させていただいたものはほんの一部でしかなく、他にも超鏡面仕上げ、梨地仕上げ、輸出用等は別の方法で梱包しています。これらについては、また別の機会にてご紹介させていただきたいと思います。


輸出用木箱についての記事


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