今回は「めっき範囲の指示の仕方によりトラブルになったり、同じ形状でもコストが変わる」という内容のお話しです。
そもそもクロムめっきってなに?って方はこちらからご覧下さい。
目次
- 勘違いしがちなめっきのイメージ
- クロムめっきの分類について
- クロムめっきを依頼する時のポイント
勘違いしがちなめっきのイメージ
めっきは全てがどぶ付けで析出するわけではない
図面でクロムめっきの指示を行う際に図中にクロムめっきの範囲を明確に指示している図面もあれば、表面処理の欄に表面処理:硬質クロムめっきとただ表記している図面もあります。
これはおそらクロムめっきと表記すれば全面にクロムめっきの処理が可能であると考えているからだと思います。
めっき=どぶ付けで処理を行うイメージがありますが、
めっきには通電を要するもの、不要なものに分かれており、
全てのめっきが浴槽内に入れるだけでめっきが析出するわけではありません。
クロムめっきの分類について
クロムめっきは電気めっき
クロムめっきは電気めっきに分類されます。
すなわち浴槽内で通電を行うことによりめっきが析出します。
クロムめっきには通電が必要
クロムめっきには通電が必要です。そのため、通電を行うために接点が必要であり、めっきの際には品物に治具を取り付けます。
またロールのような重量物をめっきする際はクレーンで吊り上げてめっき浴槽内に入槽するため、
吊り上げるための治具も取り付ける必要があります。
通電したところにはめっきが付かない
治具を取り付ける
=取り付けた箇所にはめっきがつきません。
ロールの胴体にめっきをする場合は、軸に治具を取り付けて通電と吊り上げを行うので
その軸部はめっきはつきません。
そのため、軸にもめっきが必要な場合は、めっきを複数回に分けて行う必要があります。めっき回数が増えるため、めっき代も高くなってしまいます。
クロムめっきを依頼する時のポイント
依頼時はめっき範囲を適切に指示するのがポイント
素材を鉄にしてめっきで防錆を行えば、安価にできるイメージがありますが、
めっき範囲を適切に指示しなければ、
かえって高額になってしまうことやめっきの欲しい部分にめっきがされないこともあるので必要な箇所にだけ適切に指示をすることが大切です。
依頼時にはめっき範囲を指示しよう
めっき範囲をきちんと指定することは①めっき範囲を少なくすることによるコスト削減
②防錆が必要な範囲を明確にすることで錆等による問題を防ぐ
ことに繋がります。
弊社ではコストを抑えるための提案もさせて頂いておりますのでめっき指示でお困りであれば是非ご相談下さい。
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表面の仕上げ指示に関しても次回以降で記事にしたいと思います。
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