硬質クロムめっきの不良として
ピット、ピンホール
と呼ばれるめっき皮膜表面に穴ができる欠陥があります。
今回はピット、ピンホールについて解説します。
そもそもクロムめっきってなに?って方はこちらからご覧下さい。
目次
- ピットとピンホールの違い
- ピット、ピンホールに関する考え方
- ピット、ピンホールの発生原因
ピットとピンホールの違い
穴が母材まで到達していないもの=ピット
母材まで到達しているもの=ピンホール
どちらも見た目は穴であり、凹みになっている点では同じですが、
穴が母材まで到達していないものをピット
母材まで到達しているものをピンホールと呼んでいます。
そのため、ピンホールと比べるとピットはたちまち腐食に繋がる可能性は低いですが、
表面にピンホールがある場合は、穴から腐食因子が入り母材が腐食し、
錆が発生するリスクが高まります。
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ピット写真 ピット拡大写真
腐食のリスクがピット、ピンホールで異なるのはお分かりいただけたと思います。
では、実際品質の面ではどうなのでしょうか?
ピット、ピンホールに関する考え方
ピット、ピンホールはNG!
穴の大きさは、一目で見てわかるものから、ライトで入念に表面の検査を
しなければ見つけられないものまで様々ですが、
オテックではめっきのピット、ピンホールは基本的にNGとしています。
母材へ貫通していてもしていなくても穴であることに変わりはなく、
お客様の製造する品物に悪影響を及ぼす可能性があります。
このため弊社では、出荷前の検査に力を入れ、ピットやピンホールのある製品を出荷しないように品質向上に努めています。
しかしながら、なぜピット・ピンホールは発生するのでしょうか?
ピット、ピンホールの発生原因
ピット・ピンホールの発生原因は大きく分けると2種類です。
ピットやピンホールの原因はごみ付着や水素ガス気泡等のめっき時の不具合によるものもありますが、
めっきを行う素材自体に穴や介在物などの欠陥があると
ピット、ピンホールになることもあります。
金属材料に起きる欠陥を地キズと呼んでいます。
地キズに関しては下記の記事をご覧ください。
金属材料をめっきする場合、地キズによるピット・ピンホールのリスクがあります。
そのため、めっき屋さんに品物を支給してめっきをして貰うときは、
なるべく材料欠陥の少ない良い材料を選ぶことが大事です。
不安な場合は材料購入からお任せするのが安心ですよ。
上記の通り、ピット・ピンホールがめっき時以外の要因でも発生します。
しかしながら、そんな時はどうするの?と思いますよね?
弊社では万が一ピット、ピンホールが発生した場合でも処置が可能です。
オテックはロールのめっきだけでなくロールの製作も自社で行っていますので材料取りに関しても安心してお任せください。
きれいなめっき表面を得るには優れためっきの技術とともに良い品質の材料を使用することが大切です。
以上、今回はピット、ピンホールのお話でした。
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